アメリカ疾病予防管理センター(CDC)によると、2014年のエボラ出血熱の大流行は、史上最大かつ西アフリカ初の発生だという。このエボラ出血熱は米国内では大きな危険はないとCDCは断言しているが、今回の流行の拡大は、伝染病がいかに短期間で拡がるかを改めて認識させた。伝染病の拡大を抑制する取り組みにおいて医療関係者と政府は現在、携帯アプリとそれに関連する携帯見守りツールなどの技術を利用している。
サハラ砂漠以南のアフリカは世界で最も貧しい地域だが、携帯のテキストメッセージ通信により、公衆衛生インフラの対応が容易になっている。CDCは無料携帯アプリを配布しているが、これはダイアグラムを送信することで、最新のエボラ出血熱の発生拡大を抑制しようとする現場関係者を支援する種類のソフトウェアである。これらの技術はmTrac(医学見守りシステム)という、ウガンダでテキスト通信に使われて遠隔地のエイズ患者と薬品を保管しているワクチン診療所との連絡維持に役立った電話ベースのシステムに似ており、医療関係者にリアルタイムの更新情報を提供している。エボラ出血熱と症状の似たマールブルグ出血熱の2012年の大発生時、ウガンダ保健省はmTracを使用して1,000通近くのSMSメッセージを感染地区にいた数百人の医療関係者に送信した。
記事原文はこちら(『Deloite Insights』9月18日掲載)
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