脳神経に関連した疾患の治療法の1つに迷走神経刺激治療というものがある。英語ではVNSと呼ばれる迷走神経刺激治療は、胸に電気刺激発生装置を埋め込み、そこからリード線を伸ばして首の部分にある迷走神経に巻き付けて刺激を与え活性化させるというもの。装置を埋め込むため治療には手術が必要だが、アメリカのElectroCore Medicalというスタートアップが埋め込まないタイプの装置『gammaCore』を開発し、業界から大きな注目を集めている。
『gammaCore』は、手術を必要としない非侵襲迷走神経刺激装置だ。この装置は首に押しつけて頸部の迷走神経に電気刺激を与えるというもので、開発当初は群発頭痛や片頭痛の新しい治療法として2013年に開催されたシンポジウムで注目を集めた。
『gammaCore』は、iPhone 6くらいの大きさなので持ち運びが可能。使い方も1日2回ほど首に2~3分間押しつけるだけで手術と比べればはるかに簡単。患者に『gammaCore』を与える医師自身が、1回にどれくらいの時間電気刺激を与えるかなどを設定できるのもポイント。患者が自己治療できる点以外にも、薬物療法と併用できる利点がある。
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