『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“介護や救助をサポートする電動リクライニングチェア『Raizer』”
車いす関連の製品を開発するLIFTUP A/S社の、倒れた人の背中に差し込んで組み立てられる電動リクライニングチェア『Raizer』があれば、介護の負担を軽減してくれそうだ。
組み立て式でどこにでも持ち運べる『Raizer』。倒れた人の背中から背もたれを差し入れ、ポールをいくつか組み合わせれば、電動モーターでリクライニングできるようになる。
利用者の首を手で支える必要があるが、寝転んだ状態から座った状態まで、力を入れることなく起き上がらせることができる。
『Raizer』は、階段がリフトに変形する車いす昇降機「FlexStep」を開発したLIFTUP A/S社の製品。日本でも販売代理店で購入が可能で、価格は886,000円となっている。
記事原文はこちら(『bouncy』2018年7月18日掲載)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
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『mHealth Watch』の視点!
高齢者や介護者向けに製品開発をするデンマークのLIFTUP A/S社が、新たに救護用電動リクライニングチェア『Raizer』を発表しました。
『Raizer』は転倒した高齢者など、自分で起き上がることができない方をサポートするためのツールで、倒れた人の背中に背もたれを入れて組み上げていきますが、起き上がるのには電動モーターで行うため、とくに力はかからないようになっています。
1回、1回組み上げる手間はかかりますが、床に寝ている状態から椅子やベッドの上に移動させるには、高齢者とはいえ介護者への負担もかなりのものになります。また対象者が一人ではなく、複数になると介護者も体力を奪われ、安全性が下がってしまいます。
このようなツールは、高齢者住宅、施設に限らず、災害時などにも役立つのではないでしょうか。避難所では高齢者向けに介護用ベッドを用意するなど難しいですが、『Raizer』があれば、必要なときに組み立てて使うことができるので、サポートを求める高齢者も、人に担ぎ上げてもらうよりも頼みやすくなるなどメリットはあります。必要最低限の部分を電動化することで、持ち運びも容易になります。
このようなツールが増えて、市町村レベルで普及していくことを期待します。
『mHeath Watch』編集 渡辺 武友
株式会社スポルツのクリエイティブディレクターとして、健康系プロダクト、アプリ、映像などの企画・制作ディレクションを手掛ける。「Health App Lab(ヘルスアプリ研究所)」所長として健康・医療アプリの研究発表を行う。またウェアラブル機器、ビジネスモデルの研究を行ない、健康メディアでの発表や、ヘルスケアITなどで講演を行う。
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