『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“Google初のスマートウォッチ『Pixel Watch』現時点での情報まとめ”
ついに、Google初のスマートウォッチの姿が明らかになった。『Pixel Watch』と名付けられ、米国時間5月11日に「Google I/O」カンファレンスで先行披露されたものだ。
11日の発表によると、『Pixel Watch』の正式なリリースは2022年の秋になるという。詳細な日時はまだ確定していないが、Googleが秋に製品をリリースする場合、9月の後半から10月というのがこれまでの定番だ。
Googleから共有されている数少ない情報が、『Pixel Watch』の外観だ。事前にリークされていたとおり、文字盤は円形のドーム型デザインで、ガラスの縁が丸みを帯びているように見える。プレゼンテーションでは、「Googleマップ」「Googleウォレット」「Google Home」「Googleアシスタント」などのアプリの動作が簡単に実演された。
Fitbitの製品がなくなるわけではないが、Fitbitでおなじみの機能がGoogleの『Pixel Watch』に採用されることが予想される。継続的な心拍数モニタリング、睡眠トラッキング、運動中に心拍数が特定のゾーンをキープしていた時間を計る「アクティブな心拍ゾーン」などの機能だ。心拍数や歩数など、Fitbitのヘルス関連の統計情報を『Pixel Watch』の文字盤で直接見ることができる様子も紹介された。
記事原文はこちら(『CNET Japan』2022年5月20日掲載)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
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『mHealth Watch』の視点!
Googleから自社製のスマートウォッチ『Pixel Watch』が発表になりました。発売は半年近く先なので、詳細はこれから順次発表されるでしょう。
今回注目したいのはGoogleのプロダクト戦略です。
Googleは今でこそスマートフォンをはじめ、いくつものプロダクトを発売するメーカーですが、以前はOSを提供してきました。スマートフォン用には「Android」を。スマートウォッチ用には「Wear OS」を数多くのメーカーに提供してきました。
スマートフォンでもそうでしたが、スマートウォッチでもかなりの後発で自社プロダクトを発表しました。
ビジネスの視点から、市場が出来上がってからプロダクトを出す戦略はどうなのでしょうか?
「せっかくOSを持っているのに、後発で出しても先行優位が得られないので意味がないのでは?」このように思うかもしれませんね!?
確かに先行優位は得られませんが、着実に収益化するための戦略としては適切なアプローチだと、私は思います。
先行優位は、賭けの部分もあります。ひたすら孤高の存在になってしまう。つまり追随者以前に、お客さんもいない状態になることも十分あり得ます。先行優位を狙ったが、市場が形成されず撤退した商品サービスは実に多いです。
そのアプローチとは逆に市場が形成されてから参入する。後発だからこそ着実に売るポイントが見極められます。
しかもGoogleの場合、プロダクトの心臓であるOSを提供し続けてきました。つまり、買ってくれたお客さんが何に価値を感じて使い続け、どのタイミングで買い換えるのかも、プロダクトを販売する前からわかっていることになります。
これほど、優位にビジネスを進められる企業がどれだけいるでしょうか?
Googleは確かに先行投資でOSを出し続けてきたからこそ、ダイナミックな収益構造を築くことができるでしょう。簡単にはマネできないかもしれません。
ただ“後発ならではの戦略”は、このヘルスケア業界でもおおいに活用している企業はあります。またそのような企業が先駆者を遥かに超える売上を出していることも事実です。
“後発ならではの戦略”、学ぶことが多く、非常に参考になります。“後発ならではの戦略”に興味ある方はご相談ください。
『mHeath Watch』編集 渡辺 武友
株式会社スポルツにて健康ビジネスにおけるマーケティングに関するコンサルティング、一般社団法人 社会的健康戦略研究所の理事として、本質的健康経営の社会実装方法の研究を行う。またウェアラブル機器、健康ビジネスモデルに関する健康メディアでの発表や、ヘルスケアITなどで講演を行う。
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