『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“Peloton、95ドルの「中古機器アクティベーション料金」を請求”
Pelotonは、中古市場でPelotonのマシンを購入するすべての人に95ドルの「中古機器アクティベーション料金」を請求すると発表した。
同社は2024年第4四半期の株主向け書簡でこの発表を行った。このかなり法外な料金は、前の所有者から直接購入したマシン、つまりCraigslist、Facebook Marketplace、あるいは近所の人から購入したマシンすべてに適用される。Pelotonに95ドルを納めなければ、マシンは同社が有名になったクラスや機能のいずれも利用できない。
同社は、この登録料は新規会員が「Pelotonが誇る高品質なオンボーディング体験と同じものを受けられるようにするため」だと述べている。しかし、最近の収益報告では、同社の代表者はより透明性が高く、この登録料は「増分収益と粗利益の源泉」であると述べた。
悪いことばかりではなく、この料金を支払ったユーザーは、Pelotonバイクとバイクプラスの場合、「バーチャル カスタム フィッティング」を受けることができる。また、販売者が「一度しか使用していません」と偽る場合に備えて、元の所有者がマシンをどのくらい使用したかを正確に示すハードウェアの概要も提供される。Pelotonは、中古品購入者には、靴、マット、スペアパーツなどのアクセサリの割引も提供するとしている。
また、95ドルの手数料は、同社から直接、またはサードパーティの販売パートナーから再生品マシンを購入する人には適用されない。この手数料を支払わなければならないのは、従来の中古機器販売チャネルを通じて販売または購入する人だけとなる。
中古のPelotonマシンを購入することは、消費者にとって大きな喜びの1つだ。たとえば、標準のバイクは新品で約1,500ドルで販売されているが、中古品はオンラインで300〜500ドルで購入できる。現在、その価格は400〜600ドルにまで上昇している。Pelotonでは、コンテンツにアクセスするために月々の会員費も必要で約44ドルかかる。
記事原文はこちら(『engadget』2024年8月23日掲載)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
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『mHealth Watch』の視点!
コロナ禍に米国ではロックダウンしたため、売上が急上昇したPelotonですが、その後は急激に売上を落とし、苦境に立たされていると言われています。
Pelotonを利用するには専用のバイクやトレッドミルを購入する必要があります。家庭で本格的なスピニングバイクをやりたい人にとっては、とても優れた仕組みでサービスを提供してくれますが、なんとなく流行っているからと購入した人にとっては、本格的なプログラムを楽しめなかったりして、数回で利用を断念してしまう人も急増しました。
フィットネスクラブに通うのなら、やめたとしても自宅に残るのはウェアやシューズくらいですが、Pelotonの場合、家の中でかなりの面積を占めるデバイス(バイクやトレッドミル)が必要になってしまいます。
Pelotonを数回で止めた人には、このデバイスが重くのしかかります。
今回の取り組みは、中古市場で良質な商品を流通させるためにはあってもよいのではと思います。Pelotonと提携しているサードパーティからの購入なら費用がかからないなど、適性に考えられた仕組みだと思うのです。
ただし、中古であれ続かない人は多くいるのは変わらないと思うのです。今までの熱狂的ファンになる人たちと違う、利用を継続させる導線は必要になるのです。
Pelotonが行ってきたアプローチは素晴らしいものでした。それが評価され、コロナ以前からも売上は大きく伸ばしていました。
膨らんだファン層に必要なものは何か?改めて検討していただき、さらなる発展する姿を見せつけて欲しいと思うのです。
『mHeath Watch』編集 渡辺 武友
株式会社スポルツにて健康ビジネスにおけるマーケティングに関するコンサルティング、一般社団法人 社会的健康戦略研究所の理事として、ウェルビーイングの社会実装方法の研究を行う。またウェアラブル機器、健康ビジネスモデルに関する健康メディアでの発表や、ヘルスケアITなどで講演を行う。
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