『mHealth Watch』では、ここ最近で公開されたニュースから「注目ニュース」をピックアップし、独自の視点で解説していきます。
今回注目したニュースはこちら!
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“ドゥモア、米国Virtuixの歩行型VRデバイス『Virtuix Omni』を国内販売”
ドゥモアは6月27日、米国に拠点を持つVirtuixの歩行型VRデバイス『Virtuix Omni』の国内販売を発表、同日より予約受付を開始した。直営店「ドゥモア・ショップ」の完全予約制で、通常価格は16万8000円(税込)で、7月末までの予約による早割価格は13万8000円(税込)。出荷開始は7~9月を予定している。
このVirtuix Omniは、Kickstarterで目標額の15万ドルを大きく超えたVRデバイス。家庭内で本格的なVR体験を可能とするために開発された歩行型デバイスで、ユーザーが床部分を専用シューズですべるように歩くことにより信号が送られ、現実空間の動きがゲーム内に反映される。360度全方位でユーザーの前進や後退、回転などの動作に対応。ヘッドマウントディスプレイ(HMD)型VRシステムのOculus Rift、HTC Vive、Gear VRなどと組み合わせることにより、ゲーム内を実際に歩いているような感覚が味わえるという。
記事原文はこちら(『CNET Japan』2016年6月27日掲載)
※記事公開から日数が経過した原文へのリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。
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『mHealth Watch』の視点
今年はVR(バーチャルリアリティ)元年と言われ、ヘッドマウントディスプレイもすでに20社以上から販売されています。ただ、一部のゲームユーザーの専用デバイスとのイメージもあり、一般的な普及とまでは言えないようです。ある意味、ヘルスケアとは遠いところにあるものかもしれませんね。
今回ご紹介する歩行型VRデバイス『Virtuix Omni』は、我々ヘルスケア業界にぐっと近づいたデバイスと言えるでしょう。
このデバイスは身体を固定し、専用フロアの上で足を滑らすようにして、歩いたり走ったりすることができます。ビデオを観てもらうとわかりやすいですが、サンプルのシューティングゲームのように、実際に自分が走ることでゲームを進めていくことができます。
もうお気づきと思いますが、このデバイスを使うことで「ゲームを楽しんでいたら、自然と走っていた」と健康行動につなげることができます。もちろん一人だけでなく、仲間と一緒に楽しむこともできるので、飽きずに取り組むことができます。
企業内の健康行動で歩数競争はよくありますが、率先して取り組むのは一部のユーザーに限られ、本当に参加してほしい従業員が参加してくれないことがあります。このようなデバイスを活用することで、普段参加しない従業員に興味を持ってもらえる可能性が出てきます。
もちろん、歩数計とVRデバイスでは金額的な差があるので簡単に導入はできないかもしれませんが、きっかけ作りなど、ヘルスケアならではのアイデアを試すことはできるのではないでしょうか。
『mHeath Watch』編集 渡辺 武友
株式会社スポルツのクリエイティブディレクターとして、健康系プロダクト、アプリ、映像などの企画・制作ディレクションを手掛ける。「Health App Lab(ヘルスアプリ研究所)」所長として健康・医療アプリの研究発表を行う。またウェアラブル機器、ビジネスモデルの研究を行ない、健康メディアでの発表や、ITヘルスケア学会 モバイルヘルスシンポジウムで講演を行う。
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