ANAグループと東京工業大学は、歩行支援ロボットを利用し、健康に歩き続けられる新たな旅スタイルを目指した実証実験を、香川県善通寺市で実施した。
実証実験で利用された歩行支援ロボットは、東工大の三宅美博研究室で研究、開発が進められ、東工大発のベンチャー企業であるWALK-MATE LAB社が商品化した『WALK-MATE』。
『WALK-MATE』は医療機関や介護施設などで歩行訓練やリハビリ用として利用されており、一般的なパワードスーツとは異なり、モーターを動力として四肢の動作をアシストするだけでなく、人の歩くという動作の”間”や”リズム”に合わせてアシストするという点が大きな特徴となっている。それによって、人間本来の歩く力を引き出し、さらに育てることが可能だという。
四国八十八箇所を巡礼するお遍路さんが身につける笠や、手に持つ杖などには、「同行二人」という言葉が書かれている。同行二人という言葉には、お遍路さんには常に弘法大師が寄り添い、見守りながら一緒に巡礼しているという意味が込められている。また『WALK-MATE』は、四肢の動作を装着者の歩行のリズムに合わせて支援し、自然で活発な歩行に改善するという仕様となっており、装着者に常に寄り添い、一緒に歩いているかのようにサポートするという点で、同行二人の考え方に近い存在となっている。
両社は、今後もさらなる実証実験を企画するとともに、モニターツアーの実施をはじめ、様々な展開について可能性を探っていきたいとした。
記事原文はこちら(『Impress Watch』2021年12月15日掲載)
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